関西じつわ表紙イラスト集   南海通  ホーム

 同じ大阪の街でも、梅田と難波とでは歩いている人が違うように感じられる。どちらも大阪の街らしく、ごちゃごちゃしているのだが、難波周辺はその傾向がさらに強い。
 南海難波駅前の「南海通」は、よく磨かれた廊下のような商店街だ。人の情念が街を磨くのだろうか。
 それにしてもこの通りの看板類はわかりやすい。文字通りの看板であり、そのまんまのネーミングである。
 近くに吉本の劇場がある。その笑いがベタベタなのは、この街なら当然かもしれない。その横は道具屋筋で、看板類が売られている。
 看板は、それが指している実体を宣伝するものだが、看板だけが浮き上がっている場合もある。看板という標示物だけで、充分刺激的で、色々と想像力をかきたたせてくれ、それだけでも楽しめる。しかし、吉本の建物は意外と地味で、ど派手な印象がない。巨大な張りぼて看板を掲げて欲しいものだ。