小説 川崎サイト

 

どうでもいいこと

 

 世の中とは殆ど関わらないと言うより、実生活ではまったくどうでもいいようなことだが、それが気になることがある。むしろ大事なこと以上に。
 夢の世界などはその人だけに関わってくるので、世の中とは言えないが、夢を見るというのは誰にでもあり、中味は違うのだが、夢というのはかなり一般的。
 しかし、それが実際に影響を与えることは少ないだろう。しかし、夢で見たことがヒントになり、現実で生かされることもある。
 ただ、毎晩見ている夢はそれほど大したものではないし、ニュースのように報じるようなことではない。誰々さんが、こんな凄い夢を見たとか。
 夢の扱いはそんなところだが、実際には見た人だけ影響を与えたりしているのだろう。
 だが、夢の話では一寸弱い。だからどうでもいい夢物語として終わるようなこと。
 本当に必要なのは現実上のことだろう。ここが戦場であり、夢の世界は寝ているので、見ているだけの世界に近い。
 どうでもいいようなことで、個人的なことであっても少しは世の中と関係してくる。
 これはどうでもいいようなことだが、そういうものが売られていたり、話題に出ることもある。暇潰し、ただの好奇心、ただの興味本位であっても。
 少なくても、その時は頭が活性化したり、また色々な感情も起こるだろう。それらは実用性はないし、その人にも関わらない。しかし、その人はそういうものも含めてその人ができているようなもの。
 純粋にその人だけの箇所を抽出するのは難しいだろう。その人の肉体はその人だけのものだが、他の人も似たような構成。
 他の人にとってはどうでもいいことだが、その人にとってはどうでもよくなく、もの凄いことだったりするし、またその人も実はどうでもよいと思いながら接していたりすることもある。
 これは暇潰しなどに多い。とりあえず、これで時間が持つと。ここは現実上役立っている。
 そういうものを含めて、その人の世界ができている。これは他に類を見ない構成だろう。その組み合わせが。
 ただ、オリジナルかというと、似たようなパターンの人も結構いる。同類が。
 だが、同類の中でも違いが明快にあり、決して同じではない。
 意外と、その人らしさとは、どうでもいいことの中に含まれているのかもしれない。
 
   了
 
 


2023年6月12日

 

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