川崎フォトエッセイ  その209  コンディション    ←前 →次  HOME

 近所にあるたばこの自販機が故障した。元々たばこ屋さんだった店の前の自販機なので、おばあさんから直接買えるので、問題はなかったが、おばあさんは困った顔つきで自販機の前で立っていた。

 コインを入れても、スルリと返却口から出てくる故障で、おばあさんが、ある朝、自販機を開けてみると、お金が入っていないし、たばこも減っていないので、その故障に気付いたようだ。

 店内でもたばこを買えるのだが、昔のように各銘柄を陳列しているわけではない。そのため逆に買いにくいのだ。

 このおばあさんは、よく喋る人で、町内通である。そのため、パンとかを買うとき、会話が生じてしまう。まあ、町内情報が聞けてありがたいのだが、面倒くさいこともある。それにしばらく行かないと「どうしてたの」と、聞かれたりするので、コンディションの悪い日は、コンビニに行っている。

 今回は、僕ではなく、自販機のコンディションが悪くなったようで、おばあさんの機嫌は、いつもにもまして悪かった。