川崎フォトエッセイ  その221  仕切    ←前 →次  HOME

 僕らは自由に動いているようだが、目に見えない仕切で仕切られた中で暮らしている。まあ、それは誰でも知っていることだが。

 この仕切は、防御効果もあり、それなりに快適なので、利用しているのだろう。仕切を取り払われると、開放的になるが、逆に落ち着きを失うこともある。

 仕切ることによって、今、あまり関係のないことを、見えなくするほうが、今のことに集中できる。

 仕切は物理的な壁とかだけではなく、人との関係によっても仕切られている。目に見えない仕切だ。中が見えるが、入っていけない。まあ、物理的には入れるのだが、入ったあと、どうなるのかは予測しにくいだけに、プレッシャーがかかる。

 物理的に仕切られ、伺い知れない場などは、いろいろと想像してしまう。この想像は、現実とはかけ離れている場合もあるだけに、少しは見えるようにしたほうが、誤解は生じにくい。たとえ入れない場であっても。