川崎フォトエッセイ  その232  リタイア    ←前 →次  HOME

 中途で走れなくなってしまい、やめてしまうことは、よくあることだ。走れると思っていたのに、身体が動かなくなるとか、そのあと走り続けても、ろくな結果しか出せないので、放棄することによって、参加しなかったことにするとかだ。

 ベストコンディションではない状態で走り、それが記録になって残ると困るわけだ。その値も記録には違いないのだが、その記録には、ベストではなかったことまでは書き込んでくれない。

 同じ目的を持ってスタートした仲間が、次々にやめていく状態がある。まだ続けている人から見れば、落ちた仲間はリタイアしたことになるが、落ちたその人は、別の言葉で、その行為を当てはめるだろう。

 よい記録を残したい人は、他人から高く評価されたい人だろう。記録にこだわらず、マイペースで走る人には覇気がない。試合は、やはり勝つか負けるかで、勝敗へのこだわりがないと、試合が面白くならない。