川崎フォトエッセイ  その238  危険    ←前 →次  HOME

 危ない場所とは、危なさが確実に予測できる場所である。偶然起こる危険性は、いつでもどこでも誰にでも当てはまるが、これはいちいち警告するわけにはいかない。

 信号のある横断歩道を渡っていても、飲酒運転の車が突っ込んでくる可能性はある。それに対して「飲酒運転車に注意しながら渡りましょう」とかのメッセージを書くわけにはいかない。

 危険が予測できる場所では、それなりに緊張しているため、用心している。ところが、ここは大丈夫だと思える場所に、思わぬ伏兵が忍んでいる。

 予測される危機は、それなりに覚悟しているため、それなりに対応できるが、予測できない、いきなりのパンチというのは、瞬間にして別次元へワープされてしまったような感じになる。

 意識外の危機を常に思いながら暮らすのも神経質すぎるが、何が我が身に降りかかるか分からないのが、これまた日常だろう。