川崎フォトエッセイ  その481  落ち着く      HOME

「落ち着く」というのは、環境とかが安定し、周囲のものや事柄に、それほど左右されることなく、それなりに意識しないで居られることだろうか。

 たとえば住んでいる建物や場所に対して頓着しなくなるようなことで、その意味では「新鮮さ」などが希薄になる。ただ、環境がその人を活かしているわけではないため、環境に対しての意識は希薄なほうが安定するのかもしれない。つまり気が散らないで暮らせるわけである。

 僕らは何かをするためにある種の環境を作ることがある。そしていつの間にか環境作りが目的になり、環境ができるまで最初の目的だったものは手つかずのまま……ということもある。

 本来の目的が邪魔くさくなりだすと、環境問題にすり替えることがある。環境をいじっている間は、本来の目的はしなくてもいいからだ。