川崎フォトエッセイ  その550  一席      HOME

 席を同じゅうしたり、一席を設けたりとかは、大昔からあるコミュニケーション手段だ。同席することで仲間意識が高まったりする。

 あるイベントや、ある懇親のために席を設けることは、日常生活の中ではハレに近い面がある。つまり普段ではなく、普段を豊かにするイベントのようなものだ。

 一席を設けることによって、同席者の連帯を深めたり、任意の事柄を確認し合ったりする場合、一種のメンテナンスイベントに近くなる。

 人は群れて暮らす動物であるだけに、常に誰かと接触して暮らすことになるため、人との関係が喜怒哀楽を生みやすい。

 自分のポジションとかは、それを的確に現れるような席で、人との接触で再確認できる。人前でそれなりの評価を得ることが、ポジションを得ることでもある。

 最終的な感触を先取りして、人目を気にすることも、そこから生まれるのかもしれない。