川崎フォトエッセイ  その658  家族の肖像      HOME

 家族は家に中にいる。家庭と呼ばれている空間内で日々暮らしている。その一員なら、毎日見かける光景だろう。

 同じメンバーが家庭の外に出ても、家庭の雰囲気をそのまま残しているような印象を受ける。家族の一人が単独で街に出て行動する時は別の印象になることが多い。それは演じられているドラマのジャンルが違うためだ。

 似たような面が同窓会でもある。学校内で見せている面を何十年経ってもそのまま演じているような感じだ。

 人は何らかの集団に加わると、その集団が目的とする面をメインに見せるようだ。任意集団が、その人の任意な面を引っ張り出すためだろうか。

 実際にはどの集団にいても、同じ人で、別人になるわけではない。印象の違いは、見る側の問題であることも多い。本人は同じ人物を演じ続けていても、知らぬ間に態度を変えていることもあり得るが…。