川崎フォトエッセイ  その835  一人参謀会議       HOME

 人の人格は、通常一人一つで、その人の名前が示すとおり、その人は単独な個体だ。それが基本になっているのだが、人は一人で暮らしているわけではなく、他者と相互乗り入れしている。

 日常も、常に誰かとの関係で進行し、コンビやグループ、そして諸団体の一員として組み込まれている。

 様々な計画立案なども、一人だけでは不可能なことが多く、誰かに頼んだり、頼まれたりする関係で展開していく。

 しかし、自分がどんな感じで他者や社会と絡むのかを考えるとき、単独で決めないといけないこともある。

 いつも相談相手になってくれる人に頼るわけにもいかない微妙な問題もある。そんなときの会議は、一人で執行される。

 誰にもうち明けず、誰にも相談していない企てがあり、それは自分のお家の事情や門外不出の秘事まで他者と相談するわけにもいかないため、どうしても「一人参謀会議」となる。