川崎フォトエッセイ  その944  土産屋       HOME

 土産物屋は、観光地にあり、普通の街角にはない。土産物屋で売っているものがお菓子だとすると、それは観光地以外でも店を出してもかまわないことになるが、その観光地に合わせたたようなお菓子だと、そこから出ることは出来ないだろう。

 普通の街角では亡びそうな店でも、観光地でなら生き延びれることもある。その意味で、観光地はある種の店を保護していることにもなる。

 珍しい品物や少し高価なものは、日常生活を営んでいる普通の町では効率が悪い。進物とかで買うのなら別だが、癖の強い品物は、敬遠されるだろう。

 しかし、効率や需要だけを追いかけていくのは虚しい行為だ。さほど必要性がないものでも、残す余裕が欲しい。

 手作りや手焼きとかをキャッチコピーに使うと、今風な狙いの店と、同じ土俵にいることになる。

 何かよく分からない状態で、先祖代々続いた作り方を今日も繰り返していると言うとぼけかたが好ましい。儲からなければ、廃業すればよいだけだ。