川崎フォトエッセイ  その1069  米の土地       HOME

 稲の向こう側は、以前なら農家が見えていたはずなのだが、最近は普通の住宅が見える。

 最近の農家も、農家らしく見えない家もあるが、景観のため、それらしくする必要もないだろう。

 日本人にとって米との関係は、非常に大きかった。武士も給料は米で貰っていたのだから、貨幣と同じ価値があったのだろう。それほど共通する価値が米にはあったことになる。

 日本人が食べ続けてきた米は、日本人の体質にも影響しているはずだ。たどれないほどの先祖代々食べ続けてきたのだから。

 今でも、見渡す限りの平野部に、稲が育っているのを見ると、豊かな土地だと思ってしまう。それだけ米の収穫が多く、養える人口も多く、余剰米を売ることで、財も増えると思ってしまう。

 しかし、今は、そんな風景とは関わりのないところで、経済は動いているのだろう。分かりにくい世の中だ。

 

 

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