川崎フォトエッセイ  その1140  箸休め       HOME

 一品料理ばかりが並んでいると、休憩出来るような料理が欲しくなる。

 張り切りすぎたものばかりに触れすぎると、もう少し薄いものに触れて、休憩したくなる。

 シンプルなものには、すっきりとした魅力はあるのだが、精度の高いシンプルさは、逆に痛くなるかもしれない。

 濃いものは、薄いものがあるから、濃く感じる。その逆もあるようだが、濃いものの方が、現実には少ないだろう。

 それだけに濃いものを敢えて並べることで、インパクトが増すのだ。

 濃いものばかりを揃えすぎると、本当に息の抜く場所がなくなってしまう。圧倒されすぎて疲れるのだ。

 抜いたものもある。しかし、巧く抜くよりも、間の抜けた、抜き方のほうが、快い。

 芸をしすぎることが、お互いに疲れる元となる。

 

 

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