川崎フォトエッセイ  その1153  好みの感度       HOME

 自分の好きな絵がある。それは、いつも何かが共通しているようなところがある。

 その、何かは、言葉以前の何かだろう。もし、それを意識するようになると、消えてしまいそうな、何かだ。

 好みの問題は、実はどうでもいいようなジャンルに属する。人は好まなくても、好まないことも出来るからだ。それは、好み以上に価値のある目的などが、先にあるためだろう。

 純粋な好みは、自分でもよく分からない。好みは、何らかの影響や状況が背景にあり、意味が被さっていることもある。

 自分の好みと思われるような絵でも、本当にそれが好きなのかどうかを問い出すと、分からなくなる。

 しかし、好みの感度に関して、詮索しない方がよいかも知れない。なぜなら、単なる好みは、気持ちの上だけで、浮いているだけで、それだけ動くことは希なためだ。

 好みは曖昧なため、止めて、固定させたくなることもある。