川崎フォトエッセイ  その1157  山の道       HOME

 山の中の小さな道は、地図には載りにくい。果たしてそれが道と言えるかどうかが、分からないこともあるからだ。

 地図に載る道は車道がメインで、ハイキングコースのような、人しか通れないような道は、無視されがちだ。

 山の中には無数の道が走っている。特に里山は人が通るための道が、毛細血管のように張り巡らされている。山に入り込むための通路だ。

 それらの山道は、その先への用事がなくなれば、自然の中に埋まってしまう。下草が生え、行く手を遮り、道とは言いにくくなる。

 山道は一本道ではなく、迷路状態になっている。それが、道なのか、自然に出来た水の通り道なのか、または、単にはげているだけなのか…と、分かりにくい。

 車道ではないため、道路標識もない。その代わり、誰かが木の枝とかに色テープを巻き付け、道順を伝えていることもある。