川崎フォトエッセイ  その1256 重なる      HOME

 同じようなものが、ぎっしりと並んでいると、安心することがある。

 これは仲間が多いことに対しての安心感なのだろうか。

 仲間とは、似たような条件を持った人たちの集まりだ。

 左の人と右の人との違いなど、殆ど感じられないほど似ていると、特徴や個性などが希薄に感じられるが、並べられると、どんな人でも、横並びしてしまうことがある。

 死ねば仏となる場合、仏という並び方では、特に違いは見いだせないかもしれない。

 人である限り、殆どの人は、似たようなもので、ローカルな差は引いた場所から見れば、殆ど分からないだろう。

 人と同じであるとか違うとかよりも、そういうことを意識することでは誰も皆同じかもしれない。

 人には確かに個性があるのだが、他の人と殆ど重なるようなタイプでも、それもまた個性なのだ。