川崎フォトエッセイ  その1290 借りる      HOME

 借りることに抵抗を感じる人がいる。

 人に借りを作るのが面倒なタイプだろうか。

 相手は借りを返してもらうことなど全く期待せず、また、貸したことで喜びさえ感じていたとしても、借りた側は、恩を感じてしまい、何処かで返さないといけないのではないかと、ある種のの負担を感じるのだ。

 ギブアンドテイクの原則が動いている可能性もあり、今度はこちらが何かをしてやる必要性を感じる。それと逆のことをすれば、恩知らずのように思われかねない。

 それで、そのあたりの貸し借りの心情が面倒となり、借りは作りたくないと思うようになるのだ。

 返す当てがない状態で、借り、将来も返せないことが分かっているとき、一種の罪悪感や、残虐な気持ちとなる。

 相手は貸すことで優越感に浸り、それだけで十分楽しいのなら、問題はないのだろうが。

 

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