川崎フォトエッセイ  その1319 余白      HOME

 密度の濃いものばかりを見ていると、さっぱりしたものが新鮮に見える。

 余白の多いものは、淋しい雰囲気や、孤独な心持ちになりやすいのだが、落ち着きのある静けさもある。

 密度の濃さは、必要以上のものが、そこに詰め込まれている感じで、見る側はそれなりのテンションが必要になるかもしれない。

 何かを強調させると、その反対側に何らかの弱さのようなものがあるのではないかと想像される。これは、見透かされてしまうとも言える。

 自然に、そうなってしまうところのものは、意識を通さなくても、選択してしまうほど、根深いところから来ているのだろう。

 密度は、自然なばらつきで、偶然、そこに集まることもある。

 それを意識的に、作為的に寄せ集めると、欠落箇所のフォロー的意味合いが見えてしまう。

 

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