川崎フォトエッセイ  その1397 里の社       HOME

 氏神様の多くは、里と山の境界線辺りにある。神社の上には奥の院とか、山へ繋がる道があるばかりで、人家はもうその先にはない。

 氏神様の境内から里が一望出来る。

 日本の村落の殆どは山を背にしていることが多い。地形的にも大きな平野が少ないことと、水利の関係もあるようだ。

 平野部のほうが、耕作面積は広くなるが、水が行き渡らなければ水田はできない。

 稲作時代は、米が貨幣と同じ価値があったのだから、今とはずいぶん趣が違うようだ。

 平野部を開墾し、水も行き渡るようになると、大きな村が出来る。氏神様は平野部に出来るのだが、鎮守の森のように、里山に近い感じの樹木で囲っている。

 山を背にできないのだから、境界線も曖昧だ。

 山が近い村ではお寺もあり、どちらも山を背にして、陣を張っている。

 

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