川崎フォトエッセイ  その217  後ろ姿似    ←前 →次  HOME

 後ろ姿を見ていると、知ってる人に似ている。それで前に回って顔を見ると、全く別人だったりする。

 これは体型や、服装が似ているためだ。そして後ろ姿似だけなら、かなりの数の通行人に当てはまってしまう。

 しかし、通行人を観察するために、その街なり通りを歩いているわけではないので、偶然視線に入ってきた後ろ姿を見て、とっさに判断するわけだから、勘違いを犯す率は高い。

 たまに、本当に知人だった場合もあるし、出会うように運命づけられているようなこともある。

 それらは、やはり自分中心に世の中が回っているように思ってしまう錯覚からきているようだ。
 自分にとっては知人は脇役だが、その知人にとっては、今度は自分が脇役になっている。主人公の数だけドラマがあり、世界があり、宇宙がある。これを言ってしまうとおしまいなので、ふられた役柄を演じるしかない。しかし、誰がふっているのだろう?