川崎フォトエッセイ  その488  派手      HOME

 目立つことはさほど難しいことではない。ちょっとしたことで簡単に目立つことができるが、それができるかどうかは、心理的なものに関わってくる。

 目立たないことのほうが無難なことがある。特に日常生活の上では地味なほうが暮らしやすい。目立つと注目度も高くなるので、それに対処する必要がある。日常ではそれが邪魔くさく、面倒だからだ。

 逆に目立つほうが好ましいこともある。バイクとかに乗る場合、浮き出るほど派手な色の服装のほうが存在を確認してもらいやすい。この場合は交通安全という実用性があるため、納得できる派手さになる。

 普通の日の普通の街角で、派手な格好をしていると注目されやすい。派手なのは、色彩とか形とかで、その人の実体ではないが、それを着る心理が問われる。あえて派手なものを選ぶ気分が問題なのである。

 しかし、その人の本質が外見に出るとは断言できないし、巧妙にカムフラージュしていることもありえる。