川崎フォトエッセイ  その508  経験の呪縛      HOME

 過去の思いは、思い入れや思い込みとして残る。その思いが、風景ではなく、出来事だった場合、その人のシステムに組み込まれていることもある。

 その人を制御している考え方のシステムは、経験という体験を通しての場合は、情緒的に書き込まれているため、感情面で反応しやすい。

 ある一つの出来事、それはその人固有のローカルなものにしかすぎない固有の体験なのだが、情緒の糸が繋がっているため、その呪縛から逃れるには、更なる上書きが必要になる。

 情緒は「いきもの」であり、小さなプログラムである。それが作動し、反応したり対応したりする。

 このシステムは強情で、どうしようもないものであるが、パーソナリティーとかという呼び方で、温存されていく。

 過去の経験というのは、その人にしか当てはまらない個人的なものである。