川崎フォトエッセイ  その540  幼児化      HOME

 一種の幼児化現象はリラックスさせてくれるものがある。大人は幼児ではないだけに、そのレベルにまで落とすのは問題である。当人の問題もさることながら、ストレス社会による人格シフトによる回避現象も問題である。

 幼児的な服装や仕草は、社会と対峙するレベルではないことの宣言だが、それは部分的な宣言でしかないだけに、やはり何処かで社会と向かい合うことになる。

 幼児的な逃げ方は安易である。しかし他に逃げ道がないほど深刻な場合、それも仕方がないことだろう。この時代の複雑さは、単純な教訓や教養だけでは処理しきれない。もちろん知恵や勇気とかで解決できるほど単純ではない。

 癒しを求めるのは、その背景が如何に深刻かと言うことだろう。全員がそれを感じたとき、そのポーズを形にするのは、認められることかもしれない。