川崎フォトエッセイ  その591  通りの濃さ      HOME

 密度の濃い通りがある。たとえば住宅地などで、同じような家が並んでいる場合、濃さや密度は感じない。一つの建物の様子が分かれば以下省略で、個別の家でも塀が続いているように見てしまえるからだ。

 同じジャンルの建物で、同じような目的を持った場所でも、自分との関わり具合で密度も濃くなる。この場合の関わり具合とは、その建物に入ろうと思えば入れる場合で、それに対して行動を起こせるかどうかで意識が変わる。

 つまり選択肢が多くあることは、ジャンルに対する細やかさとなり、選択計算の量が増えるため、頭の回転も重くなるのだ。

 一見平凡なものが並んでいる通りでも、見る者がそれに深く広く関わっている場合、普通の人よりも濃く感じるはずだ。

 逆にあるジャンルでは非常に濃い場所でも、興味対象にならならなければ、何も見えてこないだろう。