川崎フォトエッセイ  その611  非日常へ      HOME

 日常的なものと、非日常的なものとの境目はどこにあるのだろうか。人によって日常生活は違うため、個々の出来事では判定しにくい。単純に言えば、いつもと違う感じが、非日常かもしれない。

 しかし、いつもの日常も、改めて眺めると、いつもとは違う穴が開いているように思える。そこへ入らないのは、いつもの行為内から出ないためで、見えていても意識的にはならないためだろう。

 その気になれば、普段の日常的な範囲内から、非日常な外へはすぐに行ってしまえる。何らかの感心や、必要性や欲求でドアが開くのだろう。

 たまに、日常からそんな非日常へワープしていることがある。ちょっとした偶然で、思わぬ遭遇をし、普段のコースとは違う状態になるのだ。

 新たな世界も日常から地続きで、ふと踏み込んでしまえるものだ。そして、戻ってきたとき、ホットさせてくれること、そのものが、日常的でもある。