川崎フォトエッセイ  その845  欲望の星       HOME

 陽は沈む。周囲が暗くなり、やがて夜となる。昼と夜があるが、地球が自転しているため、太陽が見えなくなるためだ。自分を地球だと仮定すると、自分自身が回転し、昼と夜を作っていることになる。

 地球では最大の光源は太陽だろう。そのため光の象徴となる。

 地球と太陽の関係を長い期間体験してきた人類は、そのパターンや構図の癖が身に付いている。

 天動説から地動説に切り替わっても、太陽の光には変わりなく、昼と夜は相変わらずやってくる。

 星が、空に開いた穴であったとしても、日常の暮らしに変化はない。認識が変わったとしても、関係性が遠すぎるからだ。

 僕らが実際に生きている世界は狭い範囲である。その狭くてローカルな暮らしの中でも環境破壊的行為が含まれており、知らない間に地球規模の変化をもたらしている。

 人は欲望によって突き動かされることが多く、そのほとんどは普通の行為として認識されている。

 ある任意の欲望が自滅を招くとすれば、欲望を切り替えるはずだ。