川崎フォトエッセイ  その883  人災       HOME

 災難はいつ降りかかってくるか分からない。天災は忘れたころにやってくるらしいが、人災は日常の中でいつも牙をむいて待ちかまえている。

 人災のほとんどは予測できることだ。それを分かっていながら日常を過ごしている。人災と引き替えに便利さや快適さを得ているのだが、これが諸刃の剣で、メリットの見返りとして人生を狂わせるほど深刻なダメージを受けることもある。

 人災と言うほどの被害はなくても、日々の暮らしの中で、快適さや便利さと引き替えに、ストレスを感じることがある。これはストレスを少なくするための装置や事柄であるほど、ちょっとした間違いや油断で「倍返し」を受けることになるからだ。

 しかし、今の時代、それが分かっていても、どうにもならないことが多くある。人間の能力を遙かに超えたものが扱える見返りとして、つきまとう問題だろう。