川崎フォトエッセイ  その893  リスク       HOME

「垣根の垣根の曲がり角…」という歌がある。その後、路上でたき火をしている風景が歌われている。ダイオキシンがどうのと、騒がれていなかった時代で、路上でたき火ができるほど交通量が少なかったのだろう。

 狭い路地ではたき火はできないだろうから、生活道路のような場所だろうが、今は、その生活道路にもクルマが入り込んでくる。運転している人が、その町内の人であったりする。暮らしぶりが変わってしまったのだ。

 同じ町内の人の車と、同じ町内の子供とが接触事故でも起こすと大変だろう。クルマは確かに便利な乗り物だが、バスや電車が、すぐ横を走っている街なら、必要に迫られて乗るとかの理由は希薄だ。

 お互いに注意力を張り巡らせ、身の安全を常に確認しながら生活道路上を歩くという状態は、快適さとはほど遠い。

 どこかでツケが回り、リスクを背負うことになることを知りつつも、現代人はこの時代を生きている。