川崎フォトエッセイ  その898  風通し       HOME

 通りにある店は風通しがよい。一生入ることもないような店でも、その前を通ることが出来る。そこが通りなのだから、通行しても問題はないからだ。

 ショッピング街とか、ビルの中に入っている店なら、そうはいかない。そこを通る用事は買い物だけとなるため、客でない状態は、期待を裏切ることになる。

 いろいろなものが雑多に混ざっているような街は、お互いに特定できない気楽さがある。これは風通しの良い街で、散歩しやすい街でもある。

 何時の時代からか専門店が生まれだした。あるジャンルに限られ、囲われた空間となり、それに対し非専門な客は入り込めない場所となった。昔から問屋街はそうだったのだが、日常的な場所ではない。

 コーヒー専門店が出来ると、従来の喫茶店のコーヒーと、差が生じる。うまいコーヒーを飲むばかりが、喫茶店に入る目的ではない。

 その違いが何も分かっていない人達のほうが風通しはよい。