川崎フォトエッセイ  その948  出入り       HOME

 人の流れは自然に出来るのだが、それは安定した場所に限られている。

 安定した場所とは、よくある場所で、行ったことも、入ったこともない場所でも、ある意味普遍的な仕掛けがあり、おおよその察しはつく。

 ところが、その場所がローカルな事情を含んでおり、よくあるパターンではない場合、場所によっては出入りに不安を感じる。つまり、その事情を聞くのが面倒であり、その事情を理解するのが面倒なためかもしれない。

 人がストレスを感じるのは、思っているものと違う展開になるときだ。普段ならすらすら行ける場所が、そうでない場合、予測出来ない事情が潜んでいることになる。その事情が納得出来る場合は諦めもつくが、何らかの不備で、通れなかったりすると、気持ちがつっかえる。

 外の世界は元来が闇である。その意味で安全は保証されていないし、それを求めるのは保険でしかない。