川崎フォトエッセイ  その1261 主張する存在      HOME

 主張する存在がある。

 存在感があるものは、常に何かを主張しているように思える。

 何を主張しているのか、その中身は分からなくても、主張していることだけが主張されているような感じだ。

 その存在が、無言であったとしても、存在そのものが主張しているのである。

 逆に主張していない存在もある。実際には凄い主張をしていても、聞こえてこないし、また聞く気がないのか、見向きもしないし、または黙殺してしまう。

 ある存在に対して、主張を許すのは、それを認めているからだろう。たとえそれが嫌な存在であっても、何処かで、その存在を認めている。または認めなければいけないほど目障りなのだ。

 主張の少ない世界は平和だが、緊迫感がないし、刺激もない。

 穏やかさは、その谷間に僅かな時間だが、または一瞬でも憩えるほうが、効果的かもしれない。