川崎フォトエッセイ  その1311 夜の雨      HOME

 夜だけで暗いのに、雨まで降っていると、かなり厳しいものとなる。

 その人の問題ではなく、その人と関わりの薄い問題である。

 確かにこの国に生まれた限り、風土的なものを背負わされる。砂漠ではそれほど雨など降らないだろう。

 夜の雨は気持ちをしっとりさせてしまう。これは動物的なレベルかもしれない。

 その人の精神生活が元気で、意気盛んでも、やはり夜の雨の中を歩く状態では、気持ちは沈み勝ちになる。

 とんでもないほど、嬉しいことがあった雨の日の夜道なら別かもしれないが…。

 人はシビアな気持ちになると、引き締まった精神状態になり、物事がよく見えてくるかもしれない。

 この国の気候変化は、確かに人の気持ちにまで染み込んでいる。

 物理的で、単純な感覚が、人の発想法さえも、決めてしまうほど、身に染み渡っていることも有り得るだろう。

 

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