川崎フォトエッセイ  その1332 出店      HOME

 店がない土地がある。例えば広大な公団住宅などでは、その敷地内に店舗を出すのは大変だろう。

 当然近くにスーパーや、昔で言うところの公設市場などがあるはずだが、それもない場所では、陸の孤島のようになる。

 そこは住宅しかない町となる。これは町と宅地としての機能を果たせていないように思える。

 そう言う場所を業者はよく知っており、車などに商品を積んで店を開く。

 小さな子供は、コンビニや駄菓子屋には行けるが、ショッピング街には一人では行きにくい。

 そんな場所に臨時の市場が立つのは、ある意味で公共性に貢献する。

 しかし、路上でいかにも怪しそうな男が、子供だましのようなものを売っていると、管理者としては見て見ぬふりは出来ないだろう。

 不自然な場所ほど、不自然なものが混ざり込む。

 

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