川崎フォトエッセイ  その1341 痕跡      HOME

 ある気配は、何らかの具体的なものが残っていないと、イメージを乗せにくい。

 昔、そこに店があったとしても、その痕跡が何もなければ、イメージを紡げないのだ。

 しかし、その店があった時代と同じ建物が残っていると、紡ぐ手掛かりとなる。

 古いものに接すると、それが今どんなスタイルで置き換えられているのかと考えると、興味深いものがある。

 ある場所で、ある商品やサービスが成立していた時代があり、それをしのぶことが出来る。

 同時に、今盛んなものでも、いつかは、昔事となることも思い知ることが出来る。

 新しいものと古いものが同列に扱われることもあり得る。つまり、置き換えられる前のバージョンのほうが、扱いやすかったとかの理由でだ。

 古いものが十分選択肢に入ると言うことは、新しいものが置き換えに失敗しているためだろうか。

 

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