川崎フォトエッセイ  その1422 懐かしい機械       HOME

 昔の機械は、カラクリがよく見える。

 何処と何処とが繋がり、どう動いているのかが見えやすい。

 見えることは安心感がある。うまく動いているかどうかが見えやすいためだ。

 風が吹き木の葉が揺れるような現象は、違和感は少ない。太古から人が見てきた風景のため、見慣れているのだろう。

 把握出来るスピード感や、動き方は、人のリズムとシンクロしやすい。

 水や風の動きは慣れた動きだ。それが、天気の悪い日の動きではなく、穏やかな日の動きだと、安心して見ていられる。

 そこに電気や、デジタルとかが入り込むと、訳の分からないブラックボックスとなり、結果しか返って来ないような不安さがある。

 パソコンも機械なのだが、本当に機械的なものよりも、プログラムとしての処理が、より重要な機械的処理を行っている。

 意味として把握するよりも、見た感じで理解しようとする力のほうが強いのは、人は意味の前にイメージを嗅ぎ取るためだろう。