川崎フォトエッセイ  その1432 家と場所       HOME

 新興住宅地や市街地に建つ家と、古くからある農村部に建つ家とは明らかに趣が異なる。

 昔の農家の敷地は広い。庭は農作業などでも使うためだろう。観賞用のスペースではなく、暮らしの中で必要な空間なのだ。

 当然、市街地よりも郊外の農村部のほうが土地も安いため、新しく家を造る場合も、敷地も広く取れる。

 農村には、農業以外の家もある。もう農業を辞めた家もある。

 市街地や住宅街の家は四方を家に囲まれていることが多く、自分の家を遠くから見るには邪魔をする建物が多すぎる。

 農村部の家は、周囲は自然に囲まれ、隣家との境界も緩やかだ。

 マンションなどのように、コンクリート一つで仕切られている家とは感覚的にもかなり違ってくるだろう。

 古い家はメンテナンスも大変だが、それもまた、家を持つ者の仕事であり、暮らしの中での作業の一つだろう。

 

川崎フォトエッセイ  その1432 家と場所       HOME