川崎フォトエッセイ  その1443 豊かさ       HOME

 米の収穫高の多い土地は、豊かなイメージがあるが、それは農業が中心だった時代のイメージだろう。

 知らない土地を訪ねたとき、広大な土地に稲が育っているのを見ると、ここを領地にすれば、さぞや豊かだろうと考えたりする。

 米の収穫と比例して、それだけ兵を養う力を得られ、その兵力で隣地に攻め込める。

 攻め取った土地から年貢を得ることで、さらに大きな勢力となり、より大きな兵力となる。

 最終的には大きな勢力だけが残り、一国支配となるのだろう。

 支配者は変わっても、そこに根付いた人々は、年貢や労役ランクが変わる程度で、相変わらずの暮らしをしていたのかもしれない。

 豊かな実りは、余裕を生み、あらぬ事に使うようになる可能性もある。

 

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