川崎フォトエッセイ  その296  奇妙    ←前 →次  HOME


 奇妙なものは注意を引く。いったいこれは何だろうかと思ってしまう。奇妙なものに対しては、その奇妙さの謎を知ろうとする好奇心が働くようだ。それが人為的なものであれば、意味を探ろうとするようだ。

 奇妙なものには近寄らないとする教訓もある。何が起こるか分からないので、関わり合いになるのを避けるのだ。それがものすごく必要なものでない限り、近づく必要はないからだ。

 奇妙なものに対して、好奇心だけで面白がって近づく場合もある。珍奇なもの、変わったものに対する畏敬の念があるあめだろうか。別に拝み奉るわけではないが、普通のものよりも神秘的な力が宿っているように思えてしまうからだ。

 奇妙なものを見ていると、そこに弱さを感じてしまう。「普通」ではやっていけないことの悲しみを見てしまうためだろうか。それがたとえ単純な悪戯であっても、同じことだ。