川崎フォトエッセイ  その457 直感       HOME

 価値は見いだされるものだとしても、それを価値だと思う価値観はどこからやってくるのだろうか。

 感性や感覚や直感的なものの中に素直な価値観があるとも思えない。そこにあるのは自分の価値観の仮想的なものだろう。

 直感を信じるというのも、また曖昧な話で、直感の出所がパターン化されているのに気づかないことがある。

 感じるというのは体験である。これは感性的に書き込まれる。体験はリアルなもので、現実的なことである。自分の体験はその意味で、大事にしたがるものである。つまり他の人の体験や一般論よりも、贔屓にしてしまうのだ。


 アート的なものに対する直感は、直に感じたという単にそれだけのこととして放置しておけばいい。その出所が自分の奥底と直結していたとしても、その奥底に自分の本体があるわけではない。