川崎フォトエッセイ  その1180  狭さ       HOME

 車が入り込めない路地がある。狭くて、通れないためだ。また、その路地も、以前はドブが流れており、人も通れなかった空間かもしれない。

 人しか通れないほど狭い道だからこそ、残っている貴重な路地もある。狭すぎると、大きなものが通れないことが、幸いしている。

 本来、人が行き交う町内の道に、車が入り込み、人は押しやられ、子供達の遊び場になりにくくなってしまった。

 子供の遊び場は、近所の道ばたから公園に押し込められた。そのほうが安全かもしれないが、隔離された感じで、近所の人達のとの、密接で偶発的な接触は希薄になりやすい。

 場が、振り分けられ、住み分けられると、ますます孤独感が高まる。

 人と人がすれ違うときは、それなりのコミュニケーションがある。しかし、相手が車だと、それは無機的になる。例え、近所のおじさんが、運転していても…。