川崎フォトエッセイ  その1184  あり得ない       HOME

 この世にないものは形に出来ない。しかし、抽象的なイメージとして、この世に存在しているものもある。

 現実とフィクションの違いははっきりとしており、錯覚するほど区別が付かないものではない。

 しかし、頭のどこかを許してしまうと、非現実な存在でも、現実のものとして受け止めることがある。

 人が何を現実と見るかは自由であり、その人分の現実が存在している。これはプライベートな世界ではさらに広がるだろう。他の人にそれを話さなければ、問題は何もない。

 人に話すと、それがあり得ないものであることはすぐに分かってしまう。

 非現実なものでも、それがその人にとって必要な現実なら、消極的に認めてもかまわないかもしれない。他人に害を及ぼさない限りにおいて。