川崎フォトエッセイ  その1185  目立つ       HOME

 同じようなものが並んでいる中で、一つだけ違うものがあると目立つ。

 そのものが平凡なものではなく、秀でたものである場合、横に並ぶものは少なくなる。その意味で、孤独な存在かもしれない。

 大木ばかりが茂っている場所では、さらに大きな大木でないと目立たない。逆に、それなりの樹木の中で一本だけ大木があると目立つ。場所により、同じものでも印象が違うのだ。

 鶴は珍しい存在ではないが「掃き溜めに鶴」と言われるように、よく見かける環境の中にはいないものも目立つ。

 つまり標準レベルの存在でも、背景によって価値が生じる。

 そのものが大した存在でなくても、他に優れたものがなければ、貴重な存在となる。

 しかし、他のものが消えても、まだ残っているという限りにおいて、その生命力に標準以上の何かがあったと見るべきだろ。